202604.03
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ミン・アウン・フライン氏、大統領に選出

■4月10日に大統領就任式

 ミャンマー連邦議会(ピダウンス・フルッター)は4月3日、ネピドーで合同会議を開き、 ミン・アウン・フライン氏(Min Aung Hlaing,69歳)を新大統領に選出した。 国営メディアのMRTVなどが伝えた。得票数は584票中429票だった。

 軍人枠選出のニョー・ソー氏(U Nyo Saw、現首相・元大将)と、 上院グループ選出のナン・ニ・ニ・アイェー氏(USDP・カレン州選出)の2人が副大統領に就く。 ナン・ニ・ニ・アイェー氏はミャンマー史上初の女性副大統領となった。

 今回の大統領選では、上院、下院、軍人枠の各グループからそれぞれ選出された大統領候補3人が連邦議会の合同会議(総数586人)での投票に臨み、 最多票を得た者が大統領に、残る2人が第1・第2副大統領に就任する。

 議員の約90%が親軍政党または現役軍人であることから、 ミン・アウン・フライン氏の大統領当選は確実視されていた。

4月10日に大統領就任式が行われ、新政権が発足する。

連邦顧問評議会がカギに

 憲法の規定上、大統領は現役軍人を兼任できないため、 ミン・アウン・フライン氏は3月30日付で最高司令官を辞任した上で 大統領候補として指名されていた。

 連邦顧問評議会(Union Consultative Council=UCC)の議長ポストも 新設される見込みだ。 同評議会の人事は大統領が指名することになっており、 ミン・アウン・フライン氏が大統領職に加えて同評議会を通じ、 国軍を含む安全保障・外交政策に影響力を維持するのは確実とみられる。

 今回の政権移行の前提となった総選挙は2025年12月28日から 2026年1月25日にかけて3段階で実施され、 国軍系の連邦団結発展党(USDP)が上下院合わせて339議席を獲得した。

国軍最高司令官・副司令官人事も正式発令

 MITVおよびMRTVが3月31日付で報じた引継式の公式記録により、 3月30日付の国軍幹部人事が正式に確認された。 各ポストは以下の通りである。

【イェー・ウィン・ウー国軍総司令官】

ミン・アウン・フライン前上級大将の退任に伴い、 イェー・ウィン・ウー大将(Ye Win Oo、60歳)が総最高司令官に就任した。 同大将は元国軍軍事情報部長(参謀本部軍事保安局長)で、 ミン・アウン・フライン前上級大将の最側近として知られる。また、士官候補生学校(OTS)第77期卒業で、防衛大学校(DSA)出身者が主流を占める国軍指導部にあっては 異色の経歴を持つ。 引継式においてイェー・ウィン・ウー大将は 「2008年憲法を引き続き守護し、国家主権の維持に忠実に任務を果たす」 と述べた。

【チョー・スワー・リン副最高司令官(兼陸軍総司令官)】

MITVの報道によれば、引き継ぎ式では、退役するソー・ウィン副上級大将 (Soe Win、66歳、DSA第22期)から、前統合参謀長のチョー・スワー・リン大将 (Kyaw Swar Lin、54歳、DSA第35期)への辞令書が 軍職務任命総長(ティン・ウィン中将)より読み上げられ、 副最高司令官の儀礼剣と副司令官旗が チョー・スワー・リン大将に手渡された。同大将はミャンマー軍史上最年少で中将に昇進した俊英として知られる。

コー・コー・ウー統合参謀長

チョー・スワー・リン大将の副最高司令官昇格に伴い、 統合参謀長にはコー・コー・ウー中将 (Ko Ko Oo、53歳、DSA第38期)が就任した。 同中将は直前まで特殊作戦局(BSO)第1局長を務めていた。

ソー・ウィン副司令官はUCCへ

ソー・ウィン副上級大将は2011年以来15年間にわたって 副司令官の座にあり、3月30日付で退役した。式典であいさつしたソー・ウィン上級大将は 「タッマドー(国軍)は個人に先立つ」と述べ、 組織の継続性を強調した。退役後は連邦顧問評議会(UCC)への移行が有力視されている。