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202505.20
マンダレー地震で出現した古代壁画、文化財として再評価へ
2025年3月下旬に発生した大規模地震は、マンダレー地域にある歴史的都市インワにも大きな影響を及ぼした。特に「マハ・ヤダナ・ボムサ・パゴダ」では、震動によって内壁の石灰層が剥がれ、長年にわたり人目に触れていなかった古代の壁画が姿を現した。
この壁画は、アヴァ王朝時代(14~18世紀)に描かれたものであり、仏陀の生涯を描いた一連の場面が精緻な筆致と豊かな色彩で表現されている。地元の文化当局および国立考古学研究所は、当該壁画をミャンマー文化遺産の新たな発見として位置づけ、今後の保存および修復作業の優先対象に指定した。
現在、調査団による詳細な鑑定と記録作業が進行中であり、国内外の専門家による共同研究も検討されている。将来的には、修復後に一般公開を行うことで、地域経済の観光振興にも寄与することが期待されている。